いま国勢調査に回答しないと罰金の可能性が。罰則、罰金はいくら?

いま国勢調査に回答しないと罰金の可能性が。罰則、罰金はいくら?

昨日、国勢調査のマークシート用紙が届きました。
私はもうネットで回答し終わりました。

今年の国勢調査の回答期限は、ネットでの回答は9月14日~10月7日まで。
郵送は10月1日~10月7日までです。

この5年に一度の国勢調査が面倒だからといって、回答しないでおくとどうなるのでしょうか?

国勢調査に回答しないと罰金はいくら?

1万円~50万円の罰金です。

基幹統計調査に対する正確な報告を法的に確保するため、基幹統計調査の報告(回答)を求められた者が、報告を拒んだり虚偽の報告をしたりすることを禁止しており(第13条)、これらに違反した者に対して、50万円以下の罰金が定められています(第61条)。
総務省|統計制度|統計法について

統計法(平成十九年法律第五十三号)にはこう書かれています

統計法の61条に50万円以下の罰金と書かれています。

第六十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
一 第十三条の規定に違反して、基幹統計調査の報告を拒み、又は虚偽の報告をした個人又は法人その他の団体(法人その他の団体にあっては、その役職員又は構成員として当該行為をした者)
二 第十五条第一項の規定による資料の提出をせず、若しくは虚偽の資料を提出し、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした者
三 第三十六条第一項の規定により匿名データの提供を受けた者又は当該匿名データの取扱いに関する業務の委託を受けた者その他の当該委託に係る業務に従事する者若しくは従事していた者で、当該匿名データを自己又は第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用した者

統計局ホームページのQ&A

問1-10 回答したくない項目があるのですが,記入しなくてもよいのですか。
国勢調査の調査項目は,我が国の人口・世帯の実態を把握するために必要不可欠なものであり,そのため,統計法によって,調査対象者に回答していただく義務(報告義務)を課して行っているものです(統計法第13条)。 また,報告を拒んだり虚偽の報告をしたりした場合の罰則も規定されています(統計法第61条第1号)。
統計法では,このように報告義務を定める一方,調査に従事するすべての者に対して,調査で知り得た秘密を保護する義務や調査票の取扱いについて厳格な規定が設けられており, これらに違反した者に対する罰則も設けられています。
国勢調査はたいへん重要な調査であるとともに,統計法によって調査票の記入内容が厳重に保護され,国や地方公共団体においても適正に管理されていますので,安心して調査票に記入し,ご提出ください。

引用:統計局ホームページ/平成27年国勢調査に関するQ&A(回答)

実際のところ50万円以下の罰金っていくら?

刑法第15条で罰金は1万円からと決まっているので、1万円~50万円で、裁判所が決定します。

とはいえ、現実的には統計法違反で罰金刑にするのは難しいようです。

平成20年5月13日の総務省|第4ワーキンググループ会合(第8回)で、国勢調査ではないですが、統計調査のあり方について話し合われました。

以下に議事録を引用します。

【非協力者への対処方針】
○ 非協力者への対応について、報告義務が規定されているのに罰則の適用がないのはおかし
い。実際、実査で苦労しているのであれば、罰則を適用してみてはどうか。また、罰則を課
す前に非協力企業の名称の公表を検討してみてはどうか。
○ 罰則適用にも段階があるはずなので、どういう基準で警告や企業名の公表するのかを、国
民に知らしめる啓蒙活動も考えられるのではないか。
○ 企業の社会的責任(CSR)として、統計調査への協力を納税と同様に位置付け、CSR に対す
る制裁として企業名の公表ということを課すことは可能ではないか。CSR の基準の認証等、
順序たてて進めるべき。
○ 最近は違反者の公表について、法律に根拠を規定しなければ、自由に公表することは出来
ないと考えるのが一般的である。また、罰則に関して、告発しても起訴するかどうかは検察
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側の判断であるので、どの程度であれば起訴するかということを、検察側と事前に十分協議
しておく必要がある。
○ 強権的に報告を徴収した場合、虚偽の報告やドイツのように国民の反発も考えられる。国
民が納得するやり方、手順、基準によって進めるべき。
○ 現場の立場では、統計調査への非協力程度での罰則適用は反発を受ける恐れがあると思わ
れる。かたり調査や虚偽の申告に罰則を課すのとは、同じようには語れないのではないか。
○ 調査を拒否や虚偽の報告は社会的な損失が大きい。納税義務と同様に、国民・企業が統計
調査に協力して、情報を国に納めるべきであるという主張があってもいい。逆にサンプリン
グの調査に協力した場合、減税されるような扱いがあってもいいのではないか。

総務省|基本計画部会ワーキンググループ

罰金が払えないときは財産差し押さえ、労役へ

もしも罰金が決まったとすると、原則として現金一括払いです。
でも一括払いできない時はどうなるのでしょうか?

罰金を期日までに支払わなかった場合、検察庁から書面による督促状がきます。
その他に、最近は直接電話が掛かってくることも珍しくはないようです。

検察の担当者に罰金が払えないことを正直に言えば、1ヵ月ほど支払期限の延長を認めてくれたり、分割払いにも応じてもらえたりするかもしれません。

最終的に罰金がどうしても支払えないと、財産の差し押さえ命令が出ます。

銀行口座、自宅の現金はもとより、現金化できそうな家電製品や宝飾品、雑貨などが持って行かれます。

それでも罰金に足りない時は、労役です。

刑務所に1日5000円の計算で入ります。

弁護士のHPを見ると、最近の検察庁は労役を嫌がって、分割払いを提案してくるケースが多いそうです。

労役に入ると3食付いた生活が手に入るので、労役志願者が急増しているという背景があります。

近年、罰金を支払わないで、代わりに「労役」を希望する人が急増しているという現実があります。
(中略)
派遣労働の場合や、フリーで働いている場合には、あながち「労役」は悪いものではないという考えにも頷けます。一定の期間、労役場で身柄が拘束されて、一般社会との繋がりが断たれてもそれほど困らない人にとっては、「労役」が悪くない選択肢となっていることも事実でしょう。
罰金は現金一括支払い。しかし支払えないために労役希望者が増加中! | 刑事事件弁護士相談広場

国勢調査の回答し終わった感想

さっき、回答し終わりましたが、家族の生まれた年と月、名前、勤務地、職種ぐらいで、回答に時間はあまりかかりませんでした。
世帯収入とか記憶にないことは質問にありませんでしたので、わりとすんなり回答できると思います。

回答を決定して送信した後も、自分で決めたパスワードを使って後から修正できるので、間違ったかなと思っても割と気楽に回答できました。

実際、事業や仕事の内容の項目を送信し終わったあとに、添付の冊子の説明があるのに気がついて、記入例に沿って修正しました。

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